喘息や鼻炎、アトピー性皮膚炎、じんましんなどで、アレルギー性の病気と診断を受けて、今までは何ともなかったのに急にどうしてアレルギーが起こってしまったのかと不安と疑問をお持ちの方も多いと思います。

アレルギーの種類は

私たちの生活の中で身のまわりのものすべてのものに対して、アレルギーを起こす可能性があります。その中でも多いのが次のようなものです。

  1. 食物アレルギー
  2. 細菌やカビアレルギー
  3. 薬物アレルギー
  4. 昆虫アレルギー
  5. 花粉アレルギー
  6. ハウスダスト・ダニアレルギー
  7. 金属アレルギー
  8. 犬や猫などの動物アレルギー

 アレルギーが出るには体の中で、アレルギーの原因となる抗原に対する抗体(抗原を排除しようとする物質)が作られる必要があります。それまで抗体を作らなかった物質に対して妊娠、肝臓、胃腸の機能低下などにより体内に抗体ができることがあり、前触れもなくアレルギー症状が出ます。人体の免疫機構は複雑でストレス、偏食、感染症でも普段は出ないアレルギー反応が出ることがあります。自分では気がつかなくても体内では変化が起こっているのです。

治療や療養に関してのアドバイス

似た症状で他の病気の場合もありますので、本当にアレルギー体質なのかどうかを調べる必要があります。いろいろな方法がありますが、よく行なわれているのは、血液検査で、ダニやハウスダスト、卵白、スギ花粉などに対するIgEと呼ばれる抗体があるかどうかを調べることです。診察も検査も、治療も受けないで、あれこれ悩んでおられる方がいることは残念なことです。治療には薬剤も必要ですが生活環境の整備と予防対策の指導が欠かせません。

生活環境の整備と予防の具体的なこと

  1. ダニ対策用の掃除機で部屋の掃除を頻回に行い、原因となるホコリ、ダニを除去する
  2. 偏食をせず野菜、海草を含むバランスのとれた食事を心がける
  3. アレルギーを起こす原因となる食物は避ける
  4. 規則正しい生活を心がけ、睡眠不足にならないようにする
  5. 気分転換を行い、ストレスをため込まない

 遺伝的な要素も関係していますので、家族や血縁にアレルギーの病気の方がいるばあいには、症状がなくても、生活環境の整備をして予防にこころがけることです。

どこの科にかかったらよいか

喘息だけなら呼吸器内科か小児科ですが、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎なども併せ持つ場合はアレルギー科を受診して下さい。