普段はそうでもないのに医師の診察時に血圧測定を受けると血圧が高くなるのを白衣高血圧症と呼んでいます。「血圧が高い」といわれている人の3分の1の方が診察時に血圧が高めになるという程です。なぜ、医師の前で血圧が上がってしまうのでしょう。

白衣高血圧症の症状は

  1. 医師の前に座ると緊張してしまう。
  2. 待ち時間が長くてイライラした。
  3. 待合室での周囲の会話で不安になった。
  4. 待っている間、病気のことを考えているうちに不安と緊張におそわれた。
  5. その他

 白衣高血圧もこの感情の変化のために、急激に血圧が上昇しているのです。イライラや感情のたかぶりで血圧が上がることも大変危険なことです。白衣高血圧だから大丈夫というわけにはいきません。

治療や療養に関してのアドバイス

心臓が収縮して全身に血液を送り出す時の大動脈内の圧力が血圧です。心臓は1日に約10万回収縮していますが、心臓の収縮力や血管の抵抗、血液の量などの他、精神的な要素など、実にさまざまなことでその都度血圧は変化しています。 血圧が高い状態が続くことによって、脳血管障害や大動脈瘤破裂、心不全、狭心症などの病気がおこってきます。そのために、血圧のコントロールが必要なのです。

白衣高血圧と言われたら

  1. 血圧の変動の様子を自分で把握すること(血圧の自己測定)
  2. 日常生活での高血圧を招く要素を少なくするようこころがけること。(肥満の解消、減塩食を実行など)
  3. イライラや興奮気味になることを抑える努力をすること。

 高血圧症の仲間であることには違いありません。降圧剤以外にストレス対策の薬剤が効果的な場合もあります。高血圧の程度、年齢、合併症の有無などを考慮した上で、主治医が判断します。

どこの科にかかったらよいか

1人で勝手に判断することは危険です。
内科の主治医に相談してみましょう。