検便で潜血反応が陽性のため受けた大腸内視鏡検査で大腸ポリープと診断を受けました。良性であると組織検査で確認も済んでいるにもかかわらず、その後も定期的に大腸内視鏡検査での検査を受けるよう言われたことで不安な方も多いと思います。どうして定期的な検査が必要なのでしょうか。

大腸ポリープの種類は

  1. 腺腫
  2. 大腸腺腫症
  3. 若年性ポリープ
  4. 若年性大腸ポリポージス
  5. Peutz-Jeghers型ポリープ
  6. Peutz-Jeghers症候群
  7. 化生性ポリープ
  8. 良性リンパ濾胞性ポリープ
  9. Cronkhite-Canada症候群
  10. 炎症性ポリポージス

 すべてのポリープがどんどん大きくなったり、将来、癌になるわけではありません。大多数のものは大きくもならず、無害であることが長期観察の結果でわかっています。

治療や療養に関してのアドバイス

 ポリープの大きいものや、形や組織が複雑なものの中で将来癌になるものがあることもわかってきています。放置すれば100%癌化する大腸ポリポージスの場合には、診断確定と同時に手術を行なってしまいます。
皮膚にできるイボやホクロなどは自分で見ることができるので、変化があれば早めに受診して診断を受けることが出来るのですが、腸の中のポリープの変化に気づくのは大腸内視鏡検査を行ってチェックする以外にありません。そのために定期的検査を行なうのです。

定期検査の種類

  1. 便の潜血反応検査
  2. レントゲン検査(造影検査)
  3. 大腸内視鏡検査による検査及び組織検査
  4. CTやMRIによる周辺臓器との関係などの検査

検査の際の状態からその後の変化の能性を考えて、定期的検査を3ヵ月に一度とか1年に一度とかの指示を医師から受けるはずです。自覚症状がないから、忙しいからといって定期チェックの機会を遅らせないようにしましょう。

どこの科にかかったらよいか

 主治医が大腸(胃腸科)専門なら、その医療機関で継続して検査を受けましょう。主治医に紹介されて専門医での検査を受けている場合には、最近の全身状態の変化なども書かれた紹介状を書いてもらって定期検査のための専門医への受診をするようにしましょう。