2歳未満の赤ちゃんが息をはくとき、(呼気といいます)ヒューヒュー、ゼーゼーしている(喘鳴といいます)事を呼気性喘鳴といいます。この呼気性喘鳴を、少なくとも1週間以上無症状である期間をあけて3回繰り返すと、気管支喘息と診断することがあります。また、家族に喘息やアレルギーの人がいたり、喘息以外にアトピー性皮膚炎などのアレルギーの体質があるかどうかも有効な診断材料になります。
ただ、赤ちゃんは、せきはなを伴う感染症にかかると、鼻水がのどの奥でゼロゼロという音がしたり、気道の炎症によって空気の通り道(気道)が狭くなり、喘息に似たヒューヒュー、ゼーゼーという音がしたりします。とくにRSウイルスによっておこされる細気管支炎では喘息との区別がつきにくく、喘息の様なゼーゼーや呼吸が苦しくなる症状をひきおこします。また治った後も気道の過敏性がたかまり、感冒時には喘息と区別がつきにくいことが多いようです。

乳児ぜんそくの対処法は?

まずは、小児科専門医に相談して下さい。
基本的に2歳以上の小児喘息の場合と同じです。空気の通り道が火事(気道の炎症)をおこしているので、早期治療(初期消火)と発作の原因となるアレルゲンの除去(火の用心)が大切です。

軽症であれば咳やゼーゼーが多い時だけ治療を行うこともありますが、長引いたり、症状が強くなると、内服薬やステロイド吸入薬を使用することがあります。

症状が急に悪化することがありますので、ゼーゼーと聞こえたり呼吸が早い、みぞおちや肋骨の間がへこむような陥没呼吸があれば、早めに小児科に受診してください。また、赤ちゃんは呼吸だけではなく、機嫌や飲んだり食べたり出来ているかが、受診の目安にもなります。