高齢者の膝の痛みの代表・変形性膝関節症

 年をとるにつれて体の節々(特に膝の関節)が痛み、階段の上り下りや長時間の歩行などがつらいという人が増えてきます。これは骨と骨との間にある軟骨が摩耗することによって関節が変形するために起こるもので、「変形性膝関節症」といいます。ひどくなると、水がたまり関節が腫(は)れてきます。

変形性膝関節症の原因は

  • 老化現象のひとつです。
  • 体重の増加や太ももの筋肉の低下、運動不足による関節内の軟骨への栄養不足などが原因です。
  • 高齢者ほど多くなりますが、条件が重なれば若い人にも起こりうる病気です。

治療や療養に関してのアドバイス

  1. 痛みがある時はまず安静にして、膝に負担をかけないようにしましょう。
  2. 膝を冷やさないようにし、正座や和式トイレなど膝に負担のかかる事は極力避けましょう。
  3. 肥満気味の人はまず無理のない減量を心掛けましょう。
  4. 強い痛みや炎症がある時は、消炎鎮痛剤などで症状を抑えることができます。
  5. 正しい膝体操を根気よく続けましょう。膝に体重をかけずに運動することが基本です。平坦な道での軽い散歩や水泳(平泳ぎは避ける)がおすすめです。
  6. 膝体操などは温熱療法のあとや入浴後など、体を温めてから行うと効果的です。

どこの科にかかったらよいか

痛みの強いときは整形外科医に相談して下さい。
また、膝の体操などの指導も受けましょう。