Q:中学生の孫が最近、朝起きられなくて遅刻、欠席が目立ちます。午後は元気なのですが何が考えられますか?
A:起立性調節障害の疑いがあります。
Q:起立性調節障害とは?
A:これは身長が急に伸びる思春期に起こりやすく、血圧の調節を行う自律神経の働きが上手くいかないために色々な症状が出ます。
よくあるのは起きようとしても低血圧のままで頭に十分な血液が流れないため睡眠状態から覚醒せずまた寝てしまう。起きても頭が重く、集中力が無いなどの症状が午前中は続きます。血圧が低いまま朝礼などで長く立っていると倒れることもあります。多くの場合、午後になると少しずつ血圧が上がりますのでこれらの症状は無くなり親からは怠けているとみられることもあります。欠席が続くと登校拒否と思われることもあるのですが本人は登校したくても体が思うように動かない事を理解してあげることも必要です。
生活面での改善などで症状が軽くなることもありますが、睡眠障害を伴う重症の場合は回復に時間がかかります。あらかじめホルモン異常や心臓の疾患、貧血などを除外する必要もありますのでこの病気をよく診ている小児科医に相談されることをお勧めします。