2019年12月より中華人民共和国湖北省武漢市で発生している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者は増加しており、世界保健機関(WHO)が1月31日「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC:Public Health Emergency of International Concern)に該当するとの声明を出し、本邦では感染症法に基づく「指定感染症」(二類感染症相当)と検疫法の「検疫感染症」に指定する政令が2月1日から施行され、水際阻止に重点が置かれました。
しかし、クルーズ船内や各地での患者発生数が増加して感染拡大が新たなフェーズに突入しました。

2月16日新型コロナウイルス感染症専門家会議が開催され、その内容をふまえて日本医師会も2月17日付けで対策の見直しを打ち出しました。
今後は、流行地の渡航者・接触者に対する警戒を継続しつつ、国内にウイルスが侵入することを水際でくい止める対策から、肺炎発症者のサーベイランスにより重症化や死亡例を出さない対策に重点を置くなど、国内各地に患者が発生することを前提とした対応に舵がきられました。
更なる市中感染拡大を防ぐことは急務でありますが同時に正しい知識に基づき適切な対応に当たることが医療関係者に求められます。

現時点では、国立感染症研究所から1月31日付けで発出されている「新型コロナウイルス感染症の現状の評価と 国内のサーベイランス、医療体制整備について」、そして日本環境感染学会が3月10日付けで発出した「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第2版改訂版(ver2.1)」が最も科学的根拠に沿った新型コロナウイルス関連感染症対策の基本的な指針となります。(「新型コロナウイルス感染症現状の評価」

また患者数が増加する中で、日本プライマリ・ケア連合学会が「新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 診療所・病院のプライマリ・ケア 初期診療の⼿引き 」を3月11日付けで公開しており、日常臨床でも必携の内容ですのでご参照ください。

2月25日に政府から新型コロナウイルス感染症対策本部決定として新型コロナウイルス感染症対策の基本方針が発出されています。
この中で(4)医療体制イ)今後に患者数が大幅に増加した状況下で一般医療機関でのコロナウイルス感染症患者を診療する可能性に言及していますが、現時点ではこれまで通り疑い例を含む新型コロナウイルス感染症患者の診断と治療は必ず「帰国者・接触者相談センター」を経由し「帰国者・接触者外来」で行うことになります。
具体的対応方法のフローチャートを参照ください。

今後の国内感染者の発生状況や知見の集積により対策方針は短期間で変化する可能性もありますので、このページの内容も随時更新し迅速な情報提供を行いますのでご参照ください。

 

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