医療機関の復旧・復興状況 その1

被災地の医療機関は1年を経過した現在、殆んどが診療機能を回復した。かかりつけ医として地域住民に親しまれ、信頼されてきた土着の医療機関としての誇りと貴任感が精神的、財政的苦境をのり越えて復興への着実な歩みとして現われている。しがしながら高齢のため廃院を余儀なくされた医療機関もあり、災害地域復興計画が進まないため仮の診療所での不本意な地域医療を強いられている医療機関も多い。未だ診療不能にある医療機関とともに、本格的な地域医療の復興はまだまだこれがらという感が強い。
震災直後においては、医療機関に、施設・設備の倒壊等等かなりの被害があり、加えて、水・ガス等のライフライン並ぴに交通通信網の途絶等により、多くの医療機関が診療不能とならざるを得ない状況であった。1月25日の段階で973医療機問が休診となっており、1ケ月後の2月20日段階になってかなり改善されてはきたが、なお294医療機関が休診のままであった。以後、ライフラインの回復等諸環境の復旧があり、順次回復したが、震災後1年を経過した現在もなお60余の医療機関が診療不能となっている。(96.1現在)

最近の状況については、その2に進んでください。

医療機関の復旧・復興状況